カイロプラクティックとは

土台となる骨盤と柱となる脊柱

主に骨盤と脊柱(背骨)を中心としてアジャストメント(矯正)を行うことにより、自律神経(交感神経/副交感神経)を整え身体の神経システムが持つ本来の力が100%機能するように導いていきます。

ではなぜ背骨と骨盤なのでしょうか?

それは背骨と骨盤が、司令塔である脳と身体の各部位をつなぐ神経のスーパーハイウェイである脊髄神経の通り道だからです。 

どのように効くのか?

カイロプラクティックが効果的な理由は、我々の身体が無数の神経ネットワークによって繋がれており、自然治癒力を持っているからです。

膨大な量の情報が、脳から脊髄を通って体の各器官や組織へと常に流れています。脳にもどってきた信号はあなたの体が正しく機能しているかを判断するために使われています。

不適切な位置や動きの脊柱/脊椎は、この神経の流れを妨げ炎症を起こします。このために、様々な神経痛を起こしたり、そこから関連する器官や組織が適切に機能することができなくなります。的確なアジャストメントはこの神経ネットワークを正しく機能させることによって身体が本来持つ治癒力を最大限に引き出していきます。

常に環境の変化に対応

人間の身体は常に周りの環境や体の状態に合わせて変化しています。

したがって、各個人のその日の状態に合わせて適切なアジャストメントを行いますので、0才の赤ちゃんからお年寄りまでどなたにでも受けていただくことができます。

問題箇所を的確に見つけ、正しい位置に適切な方向から最適な力加減でアジャストメントを行うことが重要です。

関節の音を鳴らすことがアジャストメントではありません。

アジャストメントとは?

カイロプラクティックのアジャストメントは、動きの悪くなっている脊椎(背骨)や骨盤に対して素早く押すことにより動きを良くします。

各脊椎はその形と位置により回転や傾きなどの特定のズレを生じます。この状態を的確に見つけ出し、正しい方向に戻すことにより脊椎の動きを良くします。

方法により手や特定の道具、テーブルを使用します。アジャストメントにも多くの方法がありますが、当オフィスではGonstead Chiropractic(ガンステッド・カイロプラクティック)を使用した手によるアジャストメントを行います。

どうして音がするのか?

関節には潤滑液が骨と骨の間にあります。アジャストメントによりこの液体や関節内にあるガス/空気が動く際に音となって聞こえることがあります。

ワインのコルクを抜いたり、吸引カップをとるときに出る音のようなものです。

首や腰などは無理やりひねれば誰にでも音を出すことができますが、危険ですのでなるべく避けてください。

安全性について

まず大きな点は、薬や手術とは異なり副作用がありません。また、初回の問診時に手術歴や過去の病歴、骨粗しょう症の有無などを確認して適切に対応します。

赤ちゃんをアジャストメントする場合は、トマトの完熟度を確認する程度の力で指先を使ってアジャストメントを行います。

他にも、手術歴がある場合は、通常は手術した部位を避けてアジャストメントを行います。多くの場合は手術を行った部位の上部や下部が不安定になるため、ここがカイロプラクティックのフォーカスエリアとなります。

安全性に配慮するからこそレントゲンが必要

小さなお子様や妊娠中の方を除きなるべくレントゲンを撮っていただくことを推奨します。これは、大きく以下の3つの理由から必要としています。

  1. すべり症(写真右上)、分離症(写真右中)、脊椎の圧迫骨折(写真右下)といったアジャストメントが禁止されている部位を事前に把握するため。このような状況はレントゲンを撮影することによってのみ把握が可能となり、不用意なアジャストメントによる悪化の危険性を避けるためにも必要です。
  2. 提携の医療機関における整形外科の医師による事前の画像診断により、骨の病気や腹部大動脈瘤などの危険な状態ではないことをあらかじめ検査してもらう必要性。問題がある場合は、追加での画像診断(MRI/CT)や適切な医療機関に紹介を行っていただくことになります。
  3. カイロプラクティックによる対応が必要な、骨盤や脊柱のずれ/ゆがみといった相対的な位置関係を分析し正確に把握するため。これにより、静的/動的触診だけでは正確に把握できない位置関係と全体のバランスを明確にし、的確なアジャストメントを行えることを可能とします。

その他ご質問などあれば、お越しいただいた際に遠慮なくご質問ください。きちんと納得をいただいた上でレントゲンの撮影も行っていただきたいと考えています。 紹介状もお越しいただいた際にお渡ししています。

なぜゆがむのか?

様々な理由があります。

まず、すべての人は完全にゆがみのない状態では生まれてきません。お母さんのお腹の中にいる時の姿勢や出産時にせまい産道を通ることもゆがみを作る原因となり得ます。

また、生活していく中で滑ったり、転んだり、事故に遭うこともあります。仕事などでの繰り返し決まった動きや特定の姿勢も大きく影響します。

その他、悲しみ、怒り、恐れなどの感情やストレスといった心理的なものから、不適切な食事、アルコール、薬、タバコなどの化学物質による影響も考えられます。

それぞれの骨格は成長に伴い様々な影響を受けてゆがみを持って形成されていきます。まったく同じゆがみを持った人は存在しませんし、ゆがみのない人もいません。

また、骨は20代で成長が終わった後も常に環境の変化に合わせて作り変えられています。

重要なのは自分が持つ独自のゆがみをスムースかつ動きの良い状態に保ち、体調に影響のないように付き合っていくことなのです。 

自然には治らないのか?

身体は自分でコントロールする能力を持っているため、関節の曲げ伸ばしやストレッチ、エクササイズ、睡眠などにより自然に治る場合があります。

また、身体は正しく戻らない場合は他の部分で動きを補うことにより全体のバランスをとることも行います。これは、一見治ったように思えますが、長い年月をかけてこのひずみが痛みなどの症状になって現れてくる場合があります。

自分で解決できなくなった時にはカイロプラクティックによる助けが必要になります。

腰痛や肩こりだけではなく

カイロプラクティックによる効果は人それぞれですが、アジャストメントを通して神経の流れをスムーズにしていくため、痛みやしびれや凝りといった症状だけでなく神経痛や自律神経失調症、片頭痛など様々な症状に対して効果を発揮します。

急性の痛みの場合は、受けた直後から楽になる方が多いですが、慢性の症状の場合は、すぐに効果を実感される方や変化を感じられない方、しばらく経ってから少し体調が悪くなるような反応が出る方と様々な場合があります。

最初は、2、3日程度の間隔を開けながらアジャストメントを行っていき、症状の改善具合や骨盤や脊柱の動きが安定するのを見ながら徐々に間隔を1,2週間程度まで開けていきます。長期間にわたる慢性的な症状や複数の症状がある場合などは、数ヶ月から1年以上の期間を必要とする場合があります。

怪我が治っていく時と同じように、治癒には時間を要します。しかしながら、症状を抑え込む薬とは異なり自分の治癒力により回復を促すので、副作用がなく体に優しい安全な方法です。

症状の改善後は、定期的なチェックによるメンテナンス・ケアも行っていますので、身体の状態に合わせて選択していただけます。

アジャストメントは毎回オリジナル

背骨/脊柱は基本的に7つの頸椎、12の胸椎、5つの腰椎の24の椎骨から成り立っています。この背骨を支えるように骨盤が位置しており全身の体重を伝えています。

骨盤は2つの腸骨と間にある仙骨および尾骨から成り立っています。

それぞれの骨の形は人により全て異なっており、位置も人それぞれです。また、人の体は何歳になっても周りの環境に適応しながら変化しています。

したがって、アジャストメントを行う際もいつも同じ状態とは限りません。アジャストメントはその人のその時の状態に合わせて行うため毎回異なります。

自律神経のバランスを最優先

脳からの神経信号は脊髄を通って身体中の神経とつながっています。そして、生命活動の維持に欠かせない呼吸や消化というような活動は意識をせずに自律神経によってコントロールされています。

この自律神経が持つバランスをとる能力を最大限に高めることが、環境の変化への適応力を高め、健康を長期にわたって維持していくために必要なことなのです。

自律神経は交感神経(写真の黄色部分)副交感神経(写真の青色部分)からなっています。この写真からも脊柱(背骨)と骨盤に密接に関連していることがわかります。

カイロプラクティックにより、骨盤と脊柱のアジャストメントを行う際は、この自律神経のバランスを常に考慮して対応を行います。

交感神経や副交換神経のどちらか一方が働き過ぎていたり、うまく機能していないような症状の場合は、どちらか一方のシステムだけに対応を行い、体が徐々にバランスを取り直すのを助けるようにしていきます。

ファミリーケアの重要性

赤ちゃんや子供たちは、骨や体の成長だけでなく膨大な数の神経ネットワークの構築も行われています。これらは大人になると急激にスローダウンしてしまいます。

この大事な時期に背骨や骨盤の神経に沿った小さな炎症があると、後々まで長期に渡って影響を残してしまう可能性があります。

赤ちゃんの場合は、ハイハイの左右のバランスが悪かったり上手くできない、不規則な睡眠、食欲がない、ひどい夜泣き、なかなか泣き止まない、寝ている時いつも同じ方向を向いているなど。

また、子供の場合では、おねしょ、注意力不足、常に動いたり音を出している、慢性的な中耳炎などの耳の病気、発育の遅れ、ぜんそく、頭痛、下痢、便秘、風邪をひきやすい、元気がないなど。

このような症状を見た時にはカイロプラクティックのチェックを受けるようにして下さい。

お子様自身も自分ではコントロールできないところで問題が起きているため、おねしょをしてしまったり常に動いたり音を出したりして落ち着きがない状態になっている可能性が十分にあります。

お子様を叱ったり注意したとしても、お子様自身も自分ではコントロールできないのでどうしたらいいのかわからないのです。 

痛くなければ受ける必要はない?

子供だから若いから大丈夫とか、もう年だから治らないということはありません。子供や若い方の方が激しい動きにより、背骨や骨盤により強いストレスがかかっていることがあります。

若い時は、身体がストレスのかかった部分を補完してバランスを取る能力が高いため、痛みの症状となって現れていないだけの場合があります。

年齢とともに長い年月を経て身体がバランスを取りきれなくなり、慢性的な痛みなどの症状になって出てくることが問題となっている場合もあります。

表面上現れている痛みなどの症状に対処するだけではなく、症状を発生する元となっている根本的な原因を見つけて対応することにより、再発の可能性を抑えたり再発までの期間を伸ばすことができるようになります。

しかしながら、痛みや身体の不調がない場合でも、症状が出てくる前にメンテナンス・ケアとして日々予防していくことが重要です。カイロプラクティックは痛みや様々な症状への対処療法としてよりも、予防的なウェルネス・ケアとしての適用が本来の目的です。

日々歯磨きをして虫歯予防をするのと同様に、定期的に骨盤や背骨の状態をチェックし、神経の流れを最適な状態に保っていくことが環境の変化への適応能力を高め、免疫力を向上し、ホルモンバランスを整え、自然治癒力の向上に繋がっていきます。

自分の身体は、車や自転車とは違い壊れたからといって乗り替えができません。メンテナンスの開始は早ければ早いほど、将来起こりうる問題への影響を最小限にできます。

この機会にぜひカイロプラクティックで身体のケアを始めてみてください。

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